2003年の火星

2003年,『世紀の火星大接近!』の私の記録です。みなさんは,どんな火星を見ていますか?。


スケッチ

2003年9月30日 22時45分 (JST)
(2003年9月30日 13時45分 UT)
シーイング 4/5,透明度 4/5
中央経度(CM)=235°,中央緯度(B)=-20°
視直径(Dia)=20.7",春分点離角(Ls)=271°

タカハシ 9cm F5.6 屈折,接眼レンズ Radian 3mm(167倍)
タカハシEM-10赤道儀

南極冠がずいぶんと小さくなってきました。確認するのがむずかしいくらいです。北極冠がわは,一昨日と同様にかすかではあるが白く光っているように見える。だいぶ欠けてきたようです。

2003年9月28日 22時00分〜22時20分 (JST)
(2003年9月28日 13時00分〜13時20分 UT)
シーイング 2-3/5,透明度 4/5
中央経度(CM)=248°,中央緯度(B)=-19°
視直径(Dia)=21.1",春分点離角(Ls)=269°

タカハシ 9cm F5.6 屈折,接眼レンズ Radian 3mm(167倍)
タカハシEM-10赤道儀

久しぶりの火星で,ずいぶんと小さくなったと感じます。少し欠けてきたでしょうか。北極冠がわがうっすらと白く光っているようです。

2003年9月16日 23時30分〜23時50分 (JST)
(2003年9月16日 14時30分〜14時50分 UT)
シーイング 4/5,透明度 3/5
中央経度(CM)=18°,中央緯度(B)=-19°
視直径(Dia)=23.3",春分点離角(Ls)=262°

タカハシ 9cm F5.6 屈折 EXQ1.6x(F8.9),接眼レンズ Radian 3mm(267倍)
タカハシEM-10赤道儀

空は相変わらずスキッと晴れません。「子午線の湾」付近がよく見えています。EXQ1.6xを使っての二度目の観測です。コントラストは落ちますが,しばらく見つめていると,フッと細部がよく見える時があります。像が大きくなる分スケッチしやすいようにも感じます。EXQ1.6x有無のどちらがよいかは迷うところです。飛蚊症の強い私には無い方がコントラストが高く良いのかもしれません。「Simple is best ! 」でしょうか。

2003年9月8日 22時45分〜23時05分 (JST)
(2003年9月8日 13時45分〜14時05分 UT)
シーイング 3/5,透明度 3/5
中央経度(CM)=78°,中央緯度(B)=-18°
視直径(Dia)=24.4",春分点離角(Ls)=257°

タカハシ 9cm F5.6 屈折 EXQ1.6x(F8.9),接眼レンズ Radian 3mm(267倍)
タカハシEM-10赤道儀

月齢12の月がそばにあり,相変わらず水蒸気の多い空は薄く白んでいる感じです。また時々雲が南から北へ流れるというコンディションでした。「太陽の湖」が正面にまるで目玉のようによく見えています。南極冠の大きさを正確にスケッチするのが難しいです。これまでのスケッチは,小さすぎるかもしれません。今日はエクステンダーQ1.6xを使ってみました。十分クリアな像ですが,コントラストはやや落ちる感じです。

2003年9月4日 22時37分〜23時00分 (JST)
(2003年9月4日 13時37分〜14時00分 UT)
シーイング 4/5,透明度 4/5
中央経度(CM)=113°,中央緯度(B)=-18°
視直径(Dia)=24.9",春分点離角(Ls)=254°

タカハシ 9cm F5.6 屈折,接眼レンズ Radian 3mm(167倍)
タカハシEM-10赤道儀

約10日ぶりの火星。残暑が厳しく9月にはいってこの夏の最高気温を更新しているが,今日は少しだけ秋の空のようでいつもより透明度が高い。太陽の湖からシレーネスの海あたりがよく見えている。今日は眼の調子がよくなく,あまり集中してスケッチができない。

2003年8月24日 23時25分〜23時45分 (JST)
(2003年8月24日 14時25分〜14時45分 UT)
シーイング 1/5,透明度 3/5
中央経度(CM)=221°,中央緯度(B)=-18°
視直径(Dia)=25.1",春分点離角(Ls)=247°

タカハシ 9cm F5.6 屈折,接眼レンズ Radian 3mm(167倍)
タカハシEM-10赤道儀

シーイングが悪く,風も強い。スケッチはできていないが,北極近くがうっすら光っているように見える。

2003年8月19日 22時25分〜22時50分 (JST)
(2003年8月19日 13時25分〜13時50分 UT)
シーイング 2-3/5,透明度 3/5
中央経度(CM)=251°,中央緯度(B)=-19°
視直径(Dia)=24.8",春分点離角(Ls)=244°

タカハシ 9cm F5.6 屈折,接眼レンズ Radian 3mm(167倍)
タカハシEM-10赤道儀

雨にたたられ1週間ぶりの火星。大きな黄雲の発生もなかったようで一安心。南極冠はずいぶんと小さくなったが,輪郭は黒くはっきりしている。大シュルチス,チュレニーの海,小シュルチス,キムメリアの海あたりが見えているか...。


写真

2003年8月19日 23時17分 (JST)
(2003年8月19日 14時17分 UT)
中央経度(CM)=258°,中央緯度(B)=-19°
視直径(Dia)=24.8",春分点離角(Ls)=244°

露出1/2秒.
Photoshop Elementsにて画像処理(自動コントラスト+レベル補正)

初めて火星を撮った写真です。意外によく写っているので驚いています。カメラのデジタルズームを最大にして撮影したのが良かったのかもしれません。上下に黄色と青に着色しているのは,接眼部(カメラ)の重量によるたわみの影響と思われます。

2003年8月19日 23時46分 (JST)
(2003年8月19日 14時46分 UT)
中央経度(CM)=265°,中央緯度(B)=-19°
視直径(Dia)=24.8",春分点離角(Ls)=244°

23:44から23:48までに撮影した8枚(露出各1/4秒)をPhotoshopにて16bit/チャンネルでレベル補正したのちコンポジット.

初めてコンポジット(スタッキング)という画像処理に挑戦してみました。4分間の8枚というちょっと乱暴な合成ですが,上の写真と比べると質感のある写真になりました。肉眼で見た感じに近いように思います。スタッキングの威力に感動です。

撮影機材
タカハシ9cmF5.6屈折+Radian3mm+ニコンCOOLPIX990.コリメート法(BORG SD-1X使用).
タカハシEM-10赤道儀にて自動追尾.


私の観望スタイル
私は神戸に住んでいます。空は明るく2等星が見えるくらいの空です。条件の良いときで3等星から4等星がかろうじて見えるでしょうか。観望は自宅(マンション)のベランダから行っています。観望の条件は決してよくありませんが,次のようなことに注意して観望しています。

みなさんは,どんな工夫をしておられますか?


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