2003/09/23製作,2003/10/19更新

天王星を見よう!


今,天王星が見ごろです!。

6万年ぶりの超大接近でフィーバーした2003年夏の『火星』。その『火星』をたよりに,太陽系のもう一つの惑星,『天王星』を見てみませんか。
『天王星』は土星の外側を回る太陽系第7惑星です。直径は地球の4倍もありますが,地球からの距離は太陽までのおよそ20倍もあり6等星ほどの明るさしかありません。これでは都会からはとても無理だと思われるかもしれませんね。でも,小さな双眼鏡があれば,空の澄んだ夜,あんがい簡単に見つけることができます。特に,10月下旬までは『火星』と同じ視野に『天王星』を見ることができます。ぜひ,もう一つの地球の仲間『天王星』をご覧になってください。


『天王星』の見つけ方

7倍程度の双眼鏡を使って,『天王星』を見つける方法を示します。
『火星』と『天王星』の位置は,10月21日午後8時のようすを示しています。
それ以外の日は,下の星図を参考にしてください。
10月1日午後8時の案内図

(1) まず,火星を双眼鏡でのぞいてみよう。このとき,火星の像ができるだけ小さくなるように,双眼鏡のピントを調節しておこう。(赤で示したのが火星) (2) 双眼鏡を,ほんの少し右にずらして,火星が視野の左の方に見えるようにしよう。目をこらして,火星の右の方をじっと見ていると...
(3) 三角形に並んだ星が見えてくるだろう。三角形に並んだ星の右側をじっと見ていると... (4) 三角形の右側の2つの星の間にポツンと見えてくるのが天王星です。(青で示したのが天王星。実際にはこんなに大きくは見えません。小さな点です。)
(5) 双眼鏡で6等星まで見えると,こんな感じかな...。天王星は5.8等星なので,三角形に並んだ3つの星より暗いです。また,他の星より青白く見えます。 (6) 双眼鏡で7等星まで見えると,こんな感じでしょうか。じっくり見てください。火星は10月下旬には-1.2等星と少し暗くなります。

図の円は7倍程度の双眼鏡の標準的な視野(約7°)を示しています。
火星はこの後スピードを上げながら左(東)へ移動していきます。天王星と火星を同じ視野で見ることができるのも,あと数日です!
私が使っているのは,口径30mm,8倍の双眼鏡です。


こんなふうに見えます...

デジカメで,火星と天王星を写真に撮ってみました。

2003/10/15 22:28 JST
50mm F5.0 屈折(miniBORG)
Plossl 55mm,Coolpix 990 コリメート法
タカハシ スカイパトロールTG-SP赤道儀で自動追尾
露出 8 秒,PhotoShopで画像処理

以外によく写っているので驚きました。双眼鏡で見た感じに近いのではないでしょうか?。約8°の視野が写っています。


10月から11月上旬までの『火星』と『天王星』の位置

10月下旬までは,『火星』と『天王星』を,7倍程度の双眼鏡の同じ視野に見ることができます。
図の円は7倍程度の双眼鏡の標準的な視野(約7°)を示しています。


9月下旬から11月中旬までの『火星』と『天王星』の位置

観望の参考にしてください。図の円は7倍程度の双眼鏡の標準的な視野(約7°)を示しています。


使用したソフトウエア

星図は,Software Bisque 『TheSky』 ver.5.0.7で作成し,Adobe 『PhotoShop』 ver.6.0.1で加工しました。
その他,Aho Interactive Software 『Planetarium』 ver.2.2.4を参考にしました。

参考文献

天文年鑑2003年版,誠文堂新光社,(2002)。


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